ナイジェリア中央部に住むグバリ族(Gbagyi / Gbari)の手による稀にみる木像です。
植民地時代以前のナイジェリアでハウサ族やフラニ族とヨーロッパ人の両方から大まかに「グワリ」(Gwari)と呼ばれていましたが、彼らはどうやら「グワウリー/グバリ」(Gbagyi / Gbari)として知られたいらしいため、ン・マでは「グバリ」と表記したいと思います。

グバリの人々は平和的で透き通っていて親切であることが知られています。ナイジェリア北部の人々はハウサ語で「グバリのようにやろう」または「グバリのやり方で」といった表現を好んで使うとされます。
グバリのふるまいはナイジェリアのなかでも一目置かれているようです。

「Esu / Osu」(王)が部族の最高権威とされていて長老たちにより支援されています。おもに農業をしていますが、ハンターをしたり木工品を作ったりして暮らしているようです。
それに粘土を混ぜて鉢などの装飾的な陶器を作ることに熟練しています。ちなみに、陶器を作るのは女性の仕事とされます。

ローカルな信仰を受け継ぐ一部のグバリでは「Shekwoi」(one who was there before their ancestors / 祖先の前にいた人)と呼ばれる古来の神を信じていて、「Maigiro」と呼ばれる神々をなだめることに専念しているとされます。
こちらはグバリのやり方で文様が施された女性の木像です。「Shekwoi」の姿になぞらえて造られたものでしょうか?

頭部全体が平べったく、とんがった口と髪型、ヘッドフォンっぽい耳と特徴だらけのお顔立ちです。腕や足に文様のデザインがあり、ずんぐりとした立ち姿は日本の土偶を思わせます。
グバリの古来信仰やこの木像の詳細については謎に包まれています。
▲参考画像: Zuma Rock(wikipedia)
1976年に首都をラゴスから移転することが決定されたとき、国土のほぼ中央に位置することからアブジャが選定されました。その際に、
グバリの人々は先祖代々の家や「ズマロック」(Zuma Rock)などの精神的なシンボルから追い出されてしまったようです。
グバリの信仰と巨石ズマロックがどのように結び付いていたのか、そして、謎の神「Shekwoi」とは…興味が尽きません。
▲参考画像: The rock in 1960(wikipedia)

1950年頃に現地収集(in situ)されためったに出回ることのないオリジナルのグバリ族の作品です。
部族使用と経年による、ワレ・欠け・リペア(左足)・ヒビ・色落ち・スレ・汚れ等のダメージがございます。
こちらの木像専用のスタンドが付属します。
お品の詳細は掲載写真にてご確認をお願いいたします。気になる点やご質問、グバリ族について情報をお持ちの方がおりましたら、「
お問い合わせ」からご連絡をお願いいたします。
<参考サイト・参考文献>
「
Gbagyi people」(wikipedia)
「
Zuma Rock」(wikipedia)
「
アブジャ」(wikipedia)
●原産国
ナイジェリア Nigeria
●部族
グバリ族 Gbagyi / Gbari
●本体のおおよそのサイズ
h30.5 cm x w8.0 cm
●重さ
約553 g
●材質
木
●スタンド
有
●推定年代
1950年頃
●来歴
EX. in situ.
EX. gallery collection(fr)
【重要】
*こちらの木像には写真に掲載している専用スタンドが付属します。
*1950年頃の部族作品です。部族使用と経年による、ワレ・欠け・リペア(左足)・ヒビ・色落ち・スレ・汚れ等のダメージがございます。
[ン・マのアイテムについて]
モニターの環境(PC・スマホ)により見え方が異なる場合がございます。ン・マで扱っているものは1点ものがほとんどです。アフリカの部族による儀式痕跡として、ワレやキズ、シミ、汚れ等々、リペアやダメージのある場合がございます。アイテムの状態に関してより詳しくお知りになりたい場合は、「
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