チャド共和国で使われていた古い貨幣です。なかなか見つけることができないこのタイプをまた見つけることができました。

アフリカの貨幣のなかでも抽象化(アブストラクト)の最高峰だと勝手に思っています。ジャコメッティの作品をプレスしたようなフォルムで「現代アート」と説明されたら深く頷いてしまいそうな作品です。
貨幣とはにわかに信じがたい、チャドの貨幣にしか見られないオリジナルの姿をお楽しみいただけましたら幸いです。

紙幣や硬貨の流通以前のアフリカでは、ビーズや貝・食塩・織物などが貨幣の役割をしてきたそうです。
こうした金属製の貨幣は武器や農具や装飾品から発展したものといわれており、道具からの発展だけに形のバリエーションもさまざまで、部族間または個人の取引、家畜、消費財の購入、結婚式の持参金としても使用できました。

狩猟用のブーメラン、もしくは、農具が時間を経て貨幣へと変化したものだろうと推測しています。ですが元々が何なのかはっきりと分かりません。お財布に入れることもできなそうだし持ち歩くのも不便でとても使いづらそうな貨幣です。

カメルーンとチャドの国境にあるポドコ村ではこのタイプは「gezai」と呼ばれて流通していたらしいです。
ちなみに、ザイールのトポケ族で使用される「Libanga」と呼ばれるとても大きな貨幣は、30本で花嫁(!)を迎えることができるといわれています。

これまで数本しか手に入れることができていないものでしたが、またひさしぶりに仕入れることができました。
全体に茶色くサビついた質感です。一部に欠け・サビ・汚れ・キズ・浸食・歪み・色の変化といったダメージ等がございます。
こちらのお品にはスタンドは付属しません。
詳細は掲載写真にてご確認をお願いいたします。気になる点やご質問等がございましたら、「
お問い合わせ」からご連絡をお願いいたします。
●原産国
チャド共和国 République du Tchad
●部族
-
●本体のおおよそのサイズ
h41.1cm、w12.8cm、厚さ(最大)3mm
●推定年代
-
●素材
鉄
●重さ
約86.0g
●来歴
EX. in situ.
EX. private collection(be)
【重要】
*こちらのお品にはスタンドは付属しません。
*全体に茶色くサビついた質感です。一部に欠け・サビ・汚れ・キズ・浸食・歪み・色の変化といったダメージ等がございます。
[ン・マのアイテムについて]
モニターの環境(PC・スマホ)により見え方が異なる場合がございます。ン・マで扱っているものは1点ものがほとんどです。アフリカの部族による儀式痕跡として、ワレやキズ、シミ、汚れ等々、ダメージのある場合がございます。アイテムの状態に関してより詳しくお知りになりたい場合は、「
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