アフリカ中央にあるチャド湖の周辺に定着していたサオ族がかつて儀式に使っていた道具をご紹介します。
あまり知られることのないサオ族の居住地域から出土したトカゲを模したと想像される陶器です。300年以上前に土の中に埋まって最近になって発掘された部族作品です。

1977年末頃、考古学者によるチャドの調査が行われた際に、こうしたサオ族の堆積物を特定したとされます。
わずかな口伝とwebの情報に頼ってみると、サオは10世紀頃からチャド湖の南端から広い範囲に住んでいたものの、16世紀頃には絶滅していなくなってしまった部族のようです。その絶滅理由については分かりませんが、彼らは各地にたくさんの集落をつくり丁寧な先祖供養をしたとされています。

また伝承によるとサオ族は「おそろしい力の巨人」であったそうです。それはナイル川上流に住む長身のクシュ族(クシュ王国)の末裔であることを理由とする説がありますが、はっきりとしたことは不明です。
ちなみにチャド広域に住んだ原住民の子孫はコトコ人(Kotoko)として知られています。(そのことからサオ族の影響や血筋は完全に途絶えたわけではなくいまも繋がっているように思えてなりません。)

顔の一部と左前足に欠損があります。右前足はリペアの跡があります。お尻には穴があります。こうしたお尻の穴はバマナ族のボリにも共通している呪術的な意味を持った細工のはずです。

300年以上前に「先祖供養」や「先祖崇拝」といった目的を持たされたと思われるトカゲを模した陶器となります。
絶滅してしまったサオ族の手によるあまり出回ることのない興味深いお品です。素朴すぎるくらい素朴でてらいのないフォルムが魅力的かと思います。
出土発掘品となり、顔の一部と左前足に欠損・右前足にリペア・欠け・ワレ・スレといったダメージ等がございます。
<参照URL>
アフリカのチャドの「
サオ族」(コトバンク)
台湾原住民の「
サオ族」(wikipedia)
「
Kotoko kingdom」(wikipedia)
「
チャド湖」(wikipedia)
「
チャド湖」(google map)
●原産国
アフリカ中央部、チャド湖の南端から広域 Central Africa, Around Chad
●部族
サオ族 Sao
●本体のおおよそのサイズ
w15.0cm × h4.0cm
●推定年代
10世紀-16世紀頃(推定年代)
●素材
陶器、テラコッタ
●来歴
EX. in situ(現地収集品)
EX. gallery collection(fr)
【重要】
*こちらのアイテムにはスタンドは付属しません。
*チャド湖の周辺から発掘された300年以上前のものと思われる古いもので、顔の一部と左前足に欠損・左前足のリペア・欠け・ワレ・スレといったダメージ等がございます。
[ン・マのアイテムについて]
モニターにより見え方が異なる場合がございます。こちらは新品ではございません。長い年月を経てアフリカで使われてきた「自然の風合い」として、細かいキズやシミなどがある場合がございます。ビンテージの良さをご理解の上、ご注文をお願いします。状態に関してより詳しくお知りになりたい場合は、ご注文前にメールにてお問い合わせくださいませ。